MRI検査
強い磁場を有するトンネルの中に入り、磁石と電波を使って検査します。
いろいろな角度から身体の内部の断面を撮影し画像化する検査です。
放射線を使用しないので被曝がありません。
特に脳・腹部・骨盤・首、腰、関節などの整形部位などのスクリーニング検査に有用です。
また、乳腺や脳、腹部、骨盤部では造影剤を使用すると病変の位置や広がりなど疾患の鑑別に有用な画像が得られます。
当院では各診療科の医師がMRI等の画像診断機器を適宜利用することで、早期の診断を目指します。
脳
日本人の死因、第4位の脳血管疾患を検査
MRIでは骨の影響を受けないため、頭蓋骨に囲まれている脳内も鮮明な画像が得られます。
いろいろな角度から撮影出来るため、脳梗塞や脳腫瘍などの病変の発見や位置や大きさを診断するのに役立ちます。
動脈瘤は3Dで詳細まで描出可能
くも膜下出血の原因の80%以上は脳動脈瘤
MRA(造影剤を使用せずに血管のみを描出する検査)では、血管の状態を立体的に把握でき、血管の狭窄や梗塞、くも膜下出血の原因となる脳動脈瘤などの脳内血管の異常の発見に役立ちます。
腹部
腹部検査では肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓など腹部の臓器を中心に撮影を行い、腫瘍性病変や形態異常、炎症など様々な病変の発見に役立ちます。また、通常の撮影では観察しづらい胆管、膵管の撮影にはMRCP検査を行います。
MRCPはMRIを用いて膵管・胆管を描出する検査です。
腹部超音波検査や上腹部CT検査では描出が難しい場合がある膵臓がんや胆管がんなどを発見するのに有用とされています。
また、膵癌(すいがん)ができる危険性が高いと知られているIPMN(膵管内乳頭粘液性腫瘍)
骨盤部
男性の前立腺、女性の骨盤部検査の第一選択肢はMRI検査です。MRIは濃度分解能に優れており、CTでは困難な正常解剖の把握や疾患の鑑別が可能で、腹部の動きの少ない骨盤部の検査には適しています。
女性の約4人に1人にできると言われる子宮筋腫や強い月経痛などの症状が出やすい子宮内膜症などの診断にも有用です。
乳腺
乳房の画像診断をするための撮影装置にはマンモグラフィ、超音波、MRIがあります。それぞれの装置には長所と短所があります。マンモグラフィや超音波に比べ、MRIで乳房を調べる検査はあまりなじみがないかも知れません。しかし、マンモグラフィや超音波が苦手な検査をMRIは得意としています。海外では乳房MRIの有用性は幅広く認識されていますが、日本での認知度はこれまで低いものでした。しかし、近年日本の乳がんに関するガイドラインで乳房MRIの有用性が認識されてきました。
乳房MRIは造影剤を注射しながら撮影を行い、乳房にできた腫瘍と正常な乳腺組織とを鑑別できます。そのため、乳がん診療においては腫瘍の大きさや広がりを診断する精密検査に有用とされています。
MRIの得意分野、CTの得意分野比較
MRIの得意分野 | CTの得意分野 |
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早期脳梗塞 | 脳出血 |
骨折などの外傷 | 胸部(肺がん・肺炎・肺気腫など) |
脳動脈瘤 | 尿路結石 |
内臓(肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓) | 内臓 ※造影剤使用 |
血管 ※造影剤未使用 | 全身の緊急検査(短時間で撮影できる) |
関節(軟骨・靭帯・半月板など) | 腸炎や腸閉塞など |
椎体・神経(頸椎・腰椎など) | 心臓(冠動脈) ※造影剤使用 |
多くの腫瘍病変 | 血管 ※造影剤使用 |
子宮・卵巣 | 骨折 |
前立腺・膀胱 | 大腸がん・ポリープ |
頸部(咽頭・喉頭・リンパ節) | |
乳がん ※造影剤使用 |
診療についてClinic
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